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リッチ・ハーデン
Rich Harden
 
背番号:40
利き手:右投げ左打ち
生年月日:
1981年11月30日
身長:186cm 体重:81kg
出身国:カナダ
2000年 アスレティックス ドラフト17位

メジャーリーグに君臨する現代の速球王
〔解説〕
 現在のMLBで、最も速い球を投げる先発投手。速球の平均球速は95マイルに達し、100マイルを記録することも珍しくない。昨年は内容のある投球を見せながら故障で20試合程度の登板に終わったが、今季はそれも克服し、調整は万全と伝えられている。かつてチームを支えた「BIG 3」を凌ぐ才能があると言われ、野球専門誌『ベースボール・アメリカ』も2002年のプロスペクトランキング1位に選出している投手だけに、これからの成長が楽しみである。
 カナダ・ブリティッシュコロンビア州で生まれ育ったハーデンは、クラレモン・セカンダリー高校時代はその強肩を生かして外野手として活躍、卒業時にはマリナーズから38指名を受ける。しかし、外野手としての指名に不満を感じたハーデンはアリゾナのセントラル短期大学へ進学の道を選び、そこで速球投手としての芽を開花させ始める。アスレティックスのスカウトにその力を認められ、2000年のドラフトで17位指名を受けるが、本人の希望もあって契約成立まで時間がかかり、正式入団は2001年5月までずれ込んだ。
 最初の1年半はAのバンクーバーで過ごし、防御率2点台の好成績で2年目の夏前にはAAのミッドランドに昇格、ここでも8勝3敗、防御率2.95、102奪三振の好成績を挙げるなど、順調な成長を見せる。その翌年の開幕もAAで迎えるが、2試合13イニングをパーフェクト、17奪三振という圧倒的な内容であっさりとAAAサクラメントに昇格する。ここでも9勝3敗、防御率3.15の好成績を収め、イニング数を上回る91奪三振を奪う力投を見せると、世界選抜として選ばれたフューチャーズ・ゲームでも1イニングで3三振を奪ってフロントの評価を高め、そのシーズン中にメジャーに昇格を言い渡される。
 メジャー初登板のロイヤルズ戦では白星こそつかなかったものの7回1失点の好投を見せると、その次のエンゼルス戦でも7回を7安打1失点の好投を見せ、初勝利を挙げる。その後は若さが顔を出し、投球が単調になって打ち込まれる場面もあったが、最終的に残した5勝4敗、防御率4.46と言う数字は、ルーキーとしては及第点と言えるものである。
 開幕からメジャーで迎えた2004年は、初登板となった4月15日のレンジャーズ戦で11安打を浴びて6失点KOされるなど、春先は調子が上がらなかったが、5月、6月と徐々に安定していく。7月に2勝を挙げて勝利数が先行すると、8月には4勝0敗、防御率2.97の好成績で、春は低迷していたチームの躍進に貢献した。9月にも2勝を積み上げ、最終的には11勝9敗、防御率3.99と、年齢を考えれば十分すぎる成績だった。この年のオフ、アスレティックスのフロントは年俸削減のために三本柱の解体を敢行するが、それを実行に踏み切らせた理由の一つにハーデンの成長があるのは間違いないだろう。
 2005年はさらなる成長を見せ、イチロー(マリナーズ)にも「安定してストライクがとれるようになった。球自体は元々素晴らしいし、対戦が楽しみな投手」とまで言わしめるようになった。5月中旬に腹筋を痛め、一時的に離脱したのは残念だったが、イニング数に近い奪三振を奪い、防御率2.53の数字は、もはやハーデンがMLB全体でも屈指の実力派であると判断するには十分なものである。

〔2006年の展望〕
 今季のア・リーグサイ・ヤング賞は、ハラディ、サンタナ、そしてこのハーデンの3人で争うことになるだろう。この中でも成長度と速球の威力はぴか一であり、勝ち残る可能性は大いにある。

〔ピッチング〕
球種 ◎フォーシーム(155〜161km)、◎スプリッター、○スライダー、○チェンジアップ

 100マイルに迫る快速球が目立ちがちだが、140キロ台半ばのスピードで鋭く沈むスプリッターは、全盛期の
野茂英雄のそれに匹敵する威力がある。これに加えて、140キロ台前半のスライダーも十分に決め球にできるだけの威力があり、チェンジアップも緩急をつける球としては有効だ。快速球を高めに投じて早めに追い込み、打者の目線を上に上げておいて、低めのスプリッターで三振を奪うのが基本パターンだが、相手打者のタイプによってはスライダーでカウントを稼ぐなどもでき、組み立てのバリエーションは豊富である。また、速球派にしてはコントロールも安定しており、特に高低の投げ分けがキッチリとできている。そのため、典型的なフォーシーマーであるにも関わらず、被本塁打が7本と少ない。これは特筆すべき点である。
主なカモ&苦手打者

カモ
打者名 打数 安打 打率 本塁打 打点
ハンク・ブレイロック(レンジャーズ) 21 .143
マーク・テシェーラ(レンジャーズ) 21 .190
イチロー(マリナーズ) 13 .154
ポール・コネルコ(ホワイトソックス) 13 .077
ルー・フォード(ツインズ) .000

苦手
打者名 打数 安打 打率 本塁打 打点
カール・エバレット(マリナーズ) .444
オーブリー・ハフ(デビルレイズ) 13 .462
松井 秀喜(ヤンキース) 10 .400
カール・クロフォード(デビルレイズ) 15 .400
デレク・ジーター(ヤンキース) 12 .417

 相性を断言できるほどのデータはまだないが、ざっと見る限りでは各チームの中心打者を軒並み抑えていることがわかる。特にローボールヒッターは得意な傾向があるが、これは高めに快速球を投じてカウントを稼ぎ、追い込んでからボールになる変化球を振らせるというパターンが機能しているからだ。言うまでもなく、主力打者に強いと言うのは極めて大きな強みであり、ハーデンが既に球界でも屈指の実力者になりつつあることを実証できるデータである。
〔昨シーズンのハイライト〕
 
7月14日のレンジャーズ戦。この試合のハーデンは初回から160キロを何度も記録するなど絶好調で、8回1死にソリアーノにセンター前に運ばれるまで、強打のレンジャーズを相手にパーフェクトピッチング。大魚は逃したが、2安打無四球完封という完璧なピッチングに地元のファンは大きな拍手を送った。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
TEX 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 1 敗戦投手   朴
OAK 0 2 0 0 2 2 0 0 × 6 8 0 勝利投手 ハーデン

〔守備〕
 元野手ということもあって守備の際の動きはかなりよく、グラブ捌きも堅実。将来はゴールドグラブの可能性もあるだろう。スキのないモーションのために被盗塁数も少ない。
投手成績

シーズン TEAM G GS CG SHO IP H R ER HR BB SO W L SV HLD BLSV ERA
2003 Oak 15 13 0 0 75.2 72 38 37 5 40 67 5 4 0 0 -- 4.46
2004 Oak 31 31 0 0 190.2 171 90 84 16 81 167 11 7 0 0 -- 3.99
2005 Oak 22 19 2 1 128.0 93 42 36 7 43 121 10 5 0 1 -- 2.53
通算 -- 68 63 2 1 392.1 336 170 157 28 164 355 26 16 0 1 -- 3.60

G:登板試合数 GS:先発登板数 CG:完投 SHO:完封 IP:イニング H:被安打数 R::失点 ER:自責点 HR:被本塁打 BB:与四球 SO:奪三振 W:勝利数 L:敗戦数 SV:セーブ数 HLD:ホールド数 BLSV:ブラウンセーブ数 ERA:防御率

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